【プロ野球解説】イチロー選手のグラブを紹介!
イチロー選手が愛用していた外野手用グラブには、軽さ・柔らかさ・手にストレスがないフィット感という明確なこだわりがあります。
ミズノと共同開発された「A51」モデルをはじめ、その特徴は今も多くのプレーヤーに支持され続けています。
本記事では、イチロー選手モデルのグラブのメーカーや大きさ、ポケットの深さといった基本情報から、軽さや柔らかさを重視した設計思想まで、わかりやすく解説します。
レジェンドのグラブを知ることで、自分のグラブ選びのヒントもきっと見つかるはずです。
イチロー選手のグラブ基本情報
イチロー選手のグラブの基本情報をまとめました。
| 項目 | 内容 | 
|---|---|
| メーカー | ミズノ | 
| モデル | A51(イチロー選手監修モデル) | 
| 大きさ | 外野手用18Nサイズ(オーソドックスな大きさ) | 
| 特徴 | ポケットが深く、捕球重視の設計 | 
| こだわり | 軽さ・柔らかさ・手にストレスがないフィット感 | 
それぞれ詳しく解説していきます。
メーカー
イチロー選手が長年愛用していたグラブのメーカーは、ミズノ(Mizuno)です。
日本を代表するスポーツメーカーであり、プロ野球選手から草野球プレーヤーまで幅広い層に支持されています。
ミズノのグラブは、職人による高い技術と品質管理で知られています。
特にプロ仕様の「ミズノプロ」シリーズは世界中のトッププレーヤーが使用しています。
モデル
イチロー選手は、ミズノプロの外野手用グラブを使用しています。
特に、ミズノと共同開発したイチロー選手モデルとして有名な「A51」は、ミズノとイチロー選手が共同開発した特別な外野手用グラブです。
引退後もカタログやオーダーシステムに掲載されるほど人気があり、ミズノを象徴するモデルのひとつになっています。
A51とは?
A51とは、イチロー選手のこだわりを追求したシリーズです。
イチロー選手の「軽さ」「柔らかさ」「手にストレスがない」というこだわりが既製品で発売されています。
受球面の薬指・中指側に当て革を追加して軽量性と打球に負けない強さを両立させたという特徴があります。
さらに受球面の刻印やプラチナカラーのシリコンエンブレムなど、A51だけの意匠が与えられています。
A51の特徴として、
- 薄革×軽量設計:耐久性に配慮しつつ革の厚みを極限まで薄くして、極限の軽量設計に。
 - 指先補強で打球に負けない強さ:受球面の薬指・中指の指先に当て革を追加し、軽量でも強い打球に負けにくい強さを確保。
 - 意匠の専用化:プラチナカラーのシリコンエンブレムは、現在もイチロー選手のグラブにのみ採用される特別仕様になっており、受球面の刻印もA51コンセプトを象徴。
 - 手入れのストレスをなくす:外野用の設計を基点に、“手入れのストレスをなくす”ことをシリーズ全体の軸に展開。
 
といった点が挙げられます。
外野手用A51の特徴
イチロー選手とミズノが共同開発した、外野手用のA51の特徴を解説します。
- サイズ感:外野手用の18N(オーソドックスな外野手用グラブのサイズ感。)
 - 型:ボックス形状で球を迎え入れやすく、深めのポケット設定。
 - 素材:受球面/背面ともにクレストハイド(牛革)。
 
イチロー選手のこだわりを体感したいあなたは、ミズノプロのA51がおすすめです。
大きさ
イチロー選手モデルの外野手用グラブは、18Nサイズが基本になっています。
これはミズノの外野手用としては最もオーソドックスな大きさで、多くの外野手が扱いやすいと感じる基準サイズです。
参考までに、ミズノ外野手用グラブのサイズ比較を表にまとめました。
| サイズ | 特徴 | 適性・印象 | 
|---|---|---|
| 16N | ややコンパクトな外野用サイズ | 小回りが効き、守備範囲を広くカバーしたいプレーヤーに好まれる | 
| 18N | 標準的な外野用サイズ。イチロー選手モデルの大きさ | 捕球面がしっかり広く、オーソドックスな外野用。安心感があり最も使いやすい | 
| USAモデル(12.75インチ表記) | 日本表記の18Nとほぼ同等の大きさ | 海外流通ではインチ表記が多く、実質18Nと同等のサイズ感 | 
イチロー選手のモデルは、この18Nサイズをベースに設計されています。
深めのポケットと合わせて「打球をしっかり迎え入れる」捕球スタイルに適しています。
特徴
イチロー選手のグラブの特徴をまとめました。
手にストレスがないフィット感
イチロー選手は「グラブを手に入れた瞬間の違和感を極力なくすこと」に徹底的にこだわっていました。
手と一体化するような感覚を求め、ストレスを感じないよう何度も試作を繰り返しています。
実際に新しいグラブが試合で採用されるまでには、70〜80個もの試作があったというエピソードも残っています。
「試合で使う」と言っていただけたのは、初めてでした。その時点まで私はイチローさんのグラブを70~80個作っていた。そこからやっと、「最初の1個」が生まれたのです。
岸本耕作 「最初の1個」 『グラブ職人 ~終わりなき道~』 ベースボール・マガジン社 2022年10月31日 p96
軽さと柔らかさ
グラブには「軽さ」と「柔らかさ」を強く求めていました。
イチローさんはグラブに究極の柔らかさを求めていました。同時に究極の柔らかさも求めていました。
村尾隆介 「担当者が考える「イチローさんが道具を大切にする理由」」 『ミズノ本』 株式会社ワニブックス 2021年8月20日 p51
軽さは長時間の守備でもスムーズに動けることを、柔らかさはボールをしっかりと包み込む感覚を生み出します。
一般的なミズノプロよりもさらに軽量で柔らかい仕上がりが特徴です。
深いポケット
イチロー選手のグラブは深めのポケットが大きな特徴です。
強い打球をしっかり受け止め、確実に捕球するための設計になっており、外野手としての安定感を支えました。
職人との二人三脚
もともとはミズノの名工・坪田信義さんが担当していましたが、2006年以降は岸本耕作さんにバトンタッチ。
イチロー選手が納得するグラブが生まれるまで、70〜80個の試作を経てようやく「試合で使う」と認められたという逸話は有名です。
職人との信頼関係が、唯一無二のグラブを生み出しました。
グラブの特徴まとめ
イチロー選手本人のグラブは、
- 手にストレスがないこと
 - 軽さと柔らかさ
 - 深めのポケット
 - 職人との細かいやり取りで完成度を高めたこと
 
が大きな柱になっています。
おわりに
今回はイチロー選手のグラブを解説させていただきました。
イチロー選手のグラブは、
- ミズノプロ
 - 究極の軽さと柔らかさ
 - 外野手用では標準サイズの大きさで、深めのポケット
 
といった特徴があります。
	